授業科目名 現代信仰論・大学と出会う4
英語授業科目名 Modern Faith
科目ナンバリング ST1019
講義番号 XZ400512 担当教員[ローマ字表記] 加藤 有希子 [Katoh, Yukiko]
科目区分 基盤 開講学部 教育機構
単位数 2 必修・指定選択・選択の別
開講学期(期別) 第3・4 曜日時限 金4
教室 全学講義棟 1-204 対象年次 1~4
初年次教育科目

クラス指定

特にありません。

他との関連(関連項目)

特にありません。

履修条件(授業に必要な既修得科目または前提知識)

履修のための条件はありません。現代の信仰(スピリチュアル、自己啓発、ニューエイジ、セラピー文化)を学問的に考察することに興味があり、積極的に授業に参加する意欲があれば大丈夫です。

授業期間中、特別に課題にすることはありませんが、新海誠監督の映画『君の名は。』とそれを題材にした小説、加納新太著『君の名は。」の第四章「父の物語」に目を通しておくと(小説の一部はWeclassにアップロードします)、現代の信仰の争点を知るうえで有益でしょう。

テーマ・副題

スピリチュアル、自己啓発、ニューエイジ、セラピー文化の実態

授業科目の到達目標

①高度資本主義社会に浸透する現代的信仰の歴史、実態を学問的に理解します。
②講読、ディスカッション、レスポンスペーパー、プレゼンテーション、レポートの執筆を通じて、これらの大学生活や社会生活で必要な基礎学力を身に着けます。

学科・専修等の学習・教育目標との関連

基盤科目「大学と出会う」のなかの一コマです。聴講する、講読する、ディスカッションする、レスポンスペーパーを書く、プレゼンテーションする、レポートを執筆するなどのアクティヴィティを通じて、大学や社会で必要な基礎学力(読解力、思考力、構想力、表現力)をつけてもらいます。

授業キーワード

現代の信仰、科学VS物語、スピリチュアル、自己啓発、積極思考、ニューエイジ、セラピー文化、シンクロニシティ、自己物語、禅の受容、マインドフルネス

授業の内容

みなさんは神様を信じていますか?いない?では占いやおみくじやオーラは信じますか?・・・最近では旧来の宗教は信じないが、占いやおみくじやオーラは信じる人が増えていると言われています。この授業では、日本やアメリカなどの高度資本主義社会で独特のこのような信仰のあり方を学問的に考察します。授業でとりあげるのは、これらの営みの歴史、実態、面白い点、問題点などです。授業では実際にカラーセラピーを実践してみたり、卦をひいてみたりといった実体験も行います。みなさんには学期の中ごろまでに自分で興味をもったトピックを選んでもらい、それについてのプレゼンテーション、レポートの執筆をしてもらいます。いわゆる一発勝負の試験はありません。

授業の方法・事前準備学修・事後展開学修

少人数のゼミ形式の授業です。授業は以下のアクティヴィティで構成されています。多岐にわたりますが、いずれも大学や社会で必要とされている活動です。
①事前学修(Webclassに読書課題をアップします)
②授業の聴講
③読書課題の内容発表(毎回数人に、読書課題の内容や感想を授業中に発表してもらいます)
④授業内ディスカッション
⑤レスポンスペーパー(授業時間内に授業の感想を書いてもらいます)
⑥プレゼンテーション(学期の後半に、各自が選んだトピックについて15分くらいの発表をしてもらいます)
⑦レポート(学期末に、各自が選んだトピックについてのレポートを提出してもらいます)

授業展開(スケジュール)

第一回:ガイダンス
自己紹介、問題提起、この授業の進め方を説明します

第二回:大学での学び方
レポートの書き方、レジュメのつくりかた、メールの書き方

第三回:高度資本主義社会の信仰のかたち①自己啓発、積極思考
高度に情報化しグローバル化した社会においては、社会集団をつくるような旧来の宗教は忌避され、信仰が個人化してきた実態を、実例を交えながら講義する。

第四回:高度資本主義社会の信仰のかたち②スピリチュアリズム
スピリチュアリズムと伝統的な宗教の違いや、スピリチュアリズムの歴史を講義する。

第五回:高度資本主義社会の信仰のかたち③ニューエイジ、セラピー文化
ニューエイジ、セラピー文化の歴史とともに、どのような活動がそれに分類されるのか講義する。

第六回:思考は現実化する?
<事前学修>
ロンダ・バーン『ザ・シークレット』2006
谷本真由美『キャリアポルノは人生の無駄だ』2013
<授業内ディスカッション>
自己啓発本は役に立つか?/なぜ自己啓発本がはやるのか?/本当に「思考は現実化する」か?(理想の体重を思い描いていると、その通りになるか?)
<授業内ワーク>
イオン限定発売、「本田圭祐夢ノート」に現在の自分の夢を書いて、その予後を観察してみよう。

第七回:シンクロニシティ(共時性)はあるの?
<事前学修>
マイク・ドゥーリー『宇宙からの手紙』2003
大垣俊一「ユング『共時性、非因果的連関の原理』(1952)書評」2006
<授業内ディスカッション>
日常生活で「共時性」を実感できるときはあるか?/あなたは科学の側に立つか、魔術の側に立つか?
<授業内ワーク>
易経を字際に体験してみよう(同じ種類のコインを三枚用意してください)

第八回:自分を語る快楽
<事前学修>
エマソン『自己信頼』1841
ブライアン・ワイス『前世療法』1988
<授業内ディスカッション>
前世はあると思うか?/自己物語、前世物語を語ることでどんな快楽があったか?/現代はなぜ自己物語の時代なのか?<授業内ワーク>
自分のライフヒストリーを書いてみよう/自分の前世物語を書いてみよう/自分にはどんなカルマがあるように思われるか?

第九回:セラピー文化の到来
<事前学修>
加藤有希子『カラーセラピーと高度消費社会の信仰』2015(第一章現代のカラーセラピー)
イーサン・ウォッターズ『クレイジー・ライク・アメリカ』2013(第四章メガマーケット化する日本のうつ病)
<授業内ディスカッション>
セラピーで理想とされている人物像は?それから外れるとどうなるの?/セラピーは本当に役に立つか?
<授業内ワーク>
色彩療法を実際にやってみよう。

第十回:禅の東西
<事前学修>
山田奨治『禅という名の日本丸』2005(第2章「弓と禅の謎」)
ジョン・カバットジン『マインドフルネスを始めたいあなたへ』2012
<授業内ディスカッション>
禅はどう誤解され、どう受容されたか?神がいない信仰をどう思うか?禅や仏教はなぜ現代的か?
<授業内ワーク>
今流行のマインドフルネスをやってみよう。

第十一回:信仰心が作動する仕組み(講義)
ここからは事前事後学修の必要はありませんので、自分のプレゼンテーションやレポート課題のために、自主学習にはげんでください。

第十二回〜第十五回
各自レポートにむけて15分程度のプレゼンテーションをしてもらいます。課題はこの授業に関係のあることなら何でもかまいません。各自の興味で課題を選んでください。随時相談にのります。

成績評価方法

授業内ディスカッション、読書課題の内容発表、レスポンスペーパー(授業内)、プレゼンテーション、レポートで総合的に評価します。

成績評価基準

出席+授業内ディスカッション+レスポンスペーパー:30%
読書課題の内容発表:20%
プレゼンテーション:20%
期末レポート30%

テキスト

WebclassにPDFをはりつけます。何を読むかは「授業展開(スケジュール)」のところに書いてあります。

参考図書

授業中に随時、参考になりそうな文献を紹介します。

学生へのメッセージ

昨年度から始まった「大学と出会う」の授業です。少人数の授業で、大学で卒業までに使うスキルを磨くことを目的としています。そのようなスキルは社会に出てからも役に立ちます。授業で課される課題は多いようにも見えますが、興味深いものが多く、楽しく学習できるように配慮しました。また授業全体のトピックも、自己啓発やスピリチュアルなど、みなさんにとって十分なじみぶかいものにしました。成績評価は試験ではなく、レポートやプレゼンテーションです。自主的に課題を選んで研究を進める楽しさを、この授業で味わってください。

その他・備考