工学部 電気電子物理工学科 第1・2ターム 【※2020年度については、第3・4タームに実施する】
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2年次第3・4タームの電気電子物理工学実験Iおよび3年次第1・2タームの電気電子物理工学実験IIは、電気電子関連の法則および各種特性を実体験するとともに、測定・計測技術の体得、データ集計・解析の実習、報告書作成、プレゼンテーションの演習を目的とした2週1テーマの実験科目である。特に電気電子物理工学実験IIは、当学科の専門分野(制御システム・エネルギー・環境、材料・デバイス・光応用、回路システム・情報通信)の基礎的な講義科目に関するテーマについて実験を行う。
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専門科目の基礎的事項の徹底した理解とその応用力修得のため実験科目の1つとして、計画的な実験の遂行、グループ内作業の分担と協力の実際を修得するとともに、実験レポート作成によって自発的学習の習慣、データの物理的意味を正確に解析する能力とデータ解析手法、論理的考察力、技術的文章記述力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を養うことを目的とする。
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【全テーマ共通の達成目標】 ・実験実施に当り定められた時間内に実験が終了するように、予習を行って計画的に作業を遂行でき、かつグループ内作業の分担を最適化して全員が協力して行える能力を体得していること。 ・技術報告書としての一般的体裁(項目や図表の書き方など、教科書の総説を参照)が整っており、かつ実験の主旨と内容を理解し自分なりに解釈して簡潔に記述されたレポートが作成できること。 ・実験結果に対して、適切かつ十分な論理的考察が行えること。 ・実験の内容、結果および考察した事項について、定められた時間内に発表できること。
【テーマ1 変圧器と高電圧の理解度目標】 ・単相変圧器の基本特性を理解していること。 ・変圧器のパラメータの測定法を理解していること。 ・空気中における絶縁破壊において,各種電極の間隙と火花放電電圧との関係を理解していること。 ・高電圧装置の基本的な取り扱いを理解していること。
【テーマ2 直流機と誘導電動機の理解度目標】 ・電動機の基本的原理を理解していること ・直流電動機、同期電動機、誘導電動機の特徴と差異を理解していること。 ・電動機の特性計測の方法を理解していること。 ・インバータによる電動機駆動の基本を理解していること。
【テーマ3 分光測定と光通信の理解度目標】 ・回折格子分光器を用いたスペクトルの波長同定が行えること。 ・回折現象について理解していること。 ・LEDの動作機構について理解していること。 ・光を媒体とした信号伝送の原理を理解していること。
【テーマ4 オペアンプとセンサの理解度目標】 ・オペアンプの基本動作を理解していること。 ・電子回路におけるオペアンプの使用方法を理解していること。 ・歪みセンサの原理を理解していること。 ・センサに適した信号処理の方法を理解していること。
【テーマ5 マイクロ波工学の理解度目標】 ・導波管の管内波長,定在波,負荷インピーダンスの概念を理解していること。 ・スミスチャートが使用できること。
【テーマ6 周波数解析・変調とディジタル信号処理の理解度目標】 ・矩形波のフーリエ級数展開について理解していること。 ・高速フーリエ変換によるスペクトル観測方法を理解し、時間領域と周波数領域の関係が理解できること。 ・線形システムとディジタルフィルタについて理解していること。
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変圧器, 高電圧, 直流機, 誘導電動機, 分光測定, 光通信, オペアンプ, センサ, マイクロ波工学, 伝送線路, 周波数解析, 変調, ディジタル信号処理
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電気電子物理工学実験IIでは、当学科の専門分野(制御システム・エネルギー・環境、材料・デバイス・光応用、回路システム・情報通信)の講義内容に関連した基礎知識を具体的な実験を通してより深く習得する。実験テーマは以下の6テーマである。 テーマ1 変圧器と高電圧 テーマ2 直流機と誘導電動機 テーマ3 分光測定と光通信 テーマ4 オペアンプとセンサ テーマ5 マイクロ波工学 テーマ6 周波数解析・変調とディジタル信号処理 各テーマは2週にわたって行い、全てのテーマを履修する。また、第2~14週目のうち1週を企業見学会の実施に充てる。第15週目には指定された実験テーマの内容・結果・考察について学生の一人一人がMS PowerPointを用いて発表を行う。
【※2020年度については、企業見学会の代替として企業研究を行う。】
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授業展開#1:ガイダンス 本科目の第1週目にガイダンスを行い、電気電子物理工学実験IIの目的、カリキュラム上の位置付け、理解度達成目標、成績評価方法、実施日程、実験場所、レポート提出方法、提出期限などの説明、各実験テーマのガイダンス等を行う。 【※2020年度については、オンライン(ライブ配信)により実施する。】
授業展開#2:実験 以下の各テーマを2週にわたって行い、全てのテーマを履修する。
テーマ1 変圧器と高電圧 (稲田 優貴 助教) ・単相変圧器の巻数比測定、極性試験、無負荷試験、短絡試験を行い、単相変圧器の各種パラメータの測定法を修得し,その等価回路を求める。 ・空気中において各種電極形状の絶縁破壊試験を行い,各種電極の間隙と火花放電電圧の関係を調べ,気体中の放電特性を理解する。 ・高電圧装置の基本的取扱法を体得する。
テーマ2 直流機と誘導電動機 (金子 裕良 教授) ・直流機の各種特性試験を行い、特性グラフを取得する。そして各特性グラフが示す電動機の原理について考察する。 ・誘導電動機の端子間抵抗の測定、無不可試験、拘束試験を行い、その特性を調べる。 ・誘導電動機をインバータで駆動し、インバータによる速度制御の原理を理解する。
テーマ3 分光測定と光通信 (八木 修平 准教授) ・水銀ランプ、発光ダイオード(LED)といった発光素子の発光スペクトルを、回折格子を用いた分光法により測定する。 ・RGB3色のLEDを用いて「色彩の3原色」を体感し、その理解を深める。 ・発光ダイオードとフォトダイオードを組み合わせた光通信の実験を行うことにより、光伝送の原理や信号伝送方式について理解する。 ・実際の光通信システムに利用されている光ファイバを用いて、光伝送実験を行う。実験を通じて光ファイバの構造や関連する光コンポーネントを理解する。
テーマ4 オペアンプとセンサ (塩田 達俊 准教授) ・オペアンプの基本回路(非反転増幅回路、反転増幅回路)の特性を調べて、動作原理を理解する。 ・オペアンプの応用回路(コンパレータ、積分回路、整流回路)の特性を調べて、動作原理を理解する ・金属片を曲げた時のひずみの様子をストレインゲージを使って観測し、ひずみ量の測定方法を理解する。
テーマ5 マイクロ波工学 (三澤 亮太 助教) ・導波管内の定在波分布を測定し、管内波長および周波数を求める。また、測定した定在波分布からクリスタル検波器の検波特性を明らかにする。 ・定在波法によりスライドスクリューチューナの負荷インピーダンスを測定し、スタブ長を変化させたときのスミスチャート上におけるインピーダンスの軌跡を図示する。
テーマ6 周波数解析・変調とディジタル信号処理 (間邊 哲也 助教) フーリエ級数展開およびフーリエ変換による信号の周波数解析、変調、およびディジタルローパスフィルタの作製を通じて、スペクトル解析とディジタル信号処理の基礎を修得する。すなわち、信号を時間領域および周波数領域の両方で的確に捉え、また、的確に扱う能力を養成する。
授業展開#3:企業見学会 実験内容等をより深く理解してもらうために、電気電子関連の企業見学会を行う。 【※2020年度については、企業研究を行う。】
授業展開#4:プレゼンテーション 本科目の第15週目には、指定された実験テーマの内容・結果について学生一人一人がMS PowerPointによる発表を行う。発表内容および質疑応答の状況を各担当教員が評価して、発表演習の成績とする。
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実験テーマ毎に実験遂行能力やレポート内容を100点満点で評価し、6つの実験テーマの平均点をレポート評価点とする。各実験テーマにおける評価方法の詳細は、各テーマの実験実施時に開示される。また、演習はMS PowerPointによる発表形式で行い、実験内容を聴衆に正確に伝えられるか、質疑応答によりコミュニケーションが適切にとれるかどうかを100点満点で評価する。これらレポート、演習の評価結果を以下の割合に換算し成績をつける。 ・レポート評価平均点×0.9+プレゼンテーション評価点×0.1により得た値(小数点以下切捨て) ただし、出席時数が基準の3分の2に満たない場合は単位を与えないこととする。
なお、各実験の冒頭に行われる「実験内容に関する説明」が開始される前までに実験室に入室していない場合は欠席扱いとする。
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成績評価基準
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埼玉大学単位修得の認定に関する規則に基づき、履修者が授業の到達 目標をどれだけ達成したかに応じて以下の通り評価する。「到達目標を超え、 特に秀でている」:G P=4、「到達目標を超えている」:GP= 3 、「到達目標 に十分達している」:GP=2、「到達目標に最低限達している」:GP=1、 「到達目標に達していない」:GP=0。なお GP が 1 .5 、2.5 、 3.5 と評価 されることもある。
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埼玉大学 工学部 電気電子物理工学科編:電気電子物理工学実験I・II (2019年度~)
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各実験テーマの参考文献(教科書に記載)を参照のこと
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机上で学んだことを実験によって深く理解することができます。また、実験の内容をレポートにまとめることで、頭の中で整理ができ、更に理解が深まります。レポートをしっかりまとめてください。
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manabe <_at_> mail.saitama-u.ac.jp (<_at_>を変換してください)
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【テーマ1に関する質問】 稲田助教 金曜日 12:00~13:00 電気電子システム工学科棟3F 333号室 【テーマ2に関する質問】 金子教授 月曜日 16:20~17:30 電気電子システム工学科棟2F 227号室 【テーマ3に関する質問】 八木准教授 月曜日 10:30~12:00 電気電子システム工学科棟1F 120号室 【テーマ4に関する質問】 塩田准教授 金曜日 12:00~13:00 電気電子システム工学科棟2F 209号室 【テーマ5に関する質問】 三澤助教 木曜日 10:30~12:00 電気電子システム工学科棟3F 328号室 【テーマ6に関する質問】 間邊助教 木曜日 10:30~12:00 電気電子システム工学科棟4F 425号室
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ガイダンスの詳細など、履修に際しての重要事項を連絡することがありますので、ガイダンスの1週間前の9/24(木)までに履修登録を済ませるようにして下さい。 ガイダンスを欠席した者については、班分けを行いませんので、受講予定者は必ず出席して下さい。
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